
『VAZIAL SAGA(ヴァジアルサーガ)~愚民化戦略~』
★最初に質問です・・・あなたはいくつ当てはまりますか?
何回でも出来るゲームが遊びたい
脳トレしたい
国取りストラテジー(戦略)ゲームが好き
最近のリアルタイム制はせわしくて合わない
日常が忙しくてゲームに使える時間があまり無い
簡単なルールで奥深いゲームを探している
戦略シミュレーションゲームって後半のダラダラ感が嫌
シミュレーションゲームなのに変なイベント挿入は要らない!
最初から最後まで自分のやりたいようにやらせて欲しい
記録が残ると張り切るタイプだ
お店に買いに行くのが面倒くさい
パッケージはかさばるから要らない
スタジオギウのゲームをやったことがある(または興味がある)
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1つでも当てはまればこのゲームは貴方にオススメかもしれません

↑これがタイトル画面です。 タイトルにはしっかり『ヴァ』の文字が…
PCダウンロード専売(&100円ショップダイソー廉価版販売)の「スタジオギウ(StudioGIW)」から待望の新作が発売されました!「アヴァリス」「ヴァスタークロウズ??」「エンシェントヴァイス」「ゾンビヴァイタル」「アムヴァリット」に続くタイトルに『ヴァ』の付く第6弾となります。今回は国取りレベルの戦略シミュレーションゲームです。発売直後の紹介となりますが、発売前のβ版をWisder自身プレイできる機会がありましたので、きっちりやり込んだ上でのご紹介となります。(しばらくこのヴァジアルサーガしかやってないので、最近購入した他のゲームは全て未開封です^^;。)
後日プレイレポート等をお届けしたいなと思いますが、今回はどんなゲームなのか?を中心に公式リリースを引用したりしながらお伝えしたいと思います。公式からの引用部分は【】で囲ってあります。β版の画像も含まれていますので、商品画像等製品版と多少相違がある場合があります。
今回はかなり長文となりますが最後までお付き合いください。
★ヴァジアルサーガとはどんなゲーム?
このゲームはエリアを取り合い、世界を統一することを目指すストラテジー(戦略シミュレーション)ゲームです。昨今のストラテジー(戦略)ゲームは、海外ゲームの影響と、オンライン対戦に都合がいいとあって、少なからずどこかの部分のシステムに、リアルタイム(RTS)が流行していますが、ヴァジアルサーガでは全ての決定は非リアルタイムで行われます。将棋のようにじっくり自分の戦略を考えてゲームを進めていきます。(世間一般の脳トレはパズルや頭の体操という狭義の認識ですが、もっと古くから将棋や囲碁から派生したこういったシステムのゲームも自分で考える力をつける脳トレだと思います・・・)
プレイヤーは国家元首たる神王を担当します。内政、外交、戦争、子孫繁栄を繰り返しながら39ヵ国全てを支配(従属)エリアにした時点で勝利となります。逆に神王の篭城している国が陥落すると敗北となります。また敵の神王がいる国で、敵神王を倒すと、倒された神王の支配エリアが全部自分のものになります。
ゲームは1年を6つのフェイズに分け、全てのフェイズを全ての国が終了すると一年(1ターン)が経過します。ターンを繰り返しながらゲームを進めていきます。国家元首クラスを除いた武将には寿命があります。また武将同士を掛け合わせて新たな武将を作り出すことができます。
ゲーム中のチュートリアルがしっかりしているので初体験の方でも大丈夫ですが、過去にこのタイプのゲームをやったことのある方はすぐに馴染めると思います。
↑メイン画面です。(左下が簡単な操作ヘルプが表示されているのが見えます。)
★スタジオギウ、「ヴァ」タイトルオールスターズゲーム!
このゲームは全39国が登場しますが、一部の国については過去スタジオギウで発売された「ヴァ」シリーズ(アヴァリス、ヴァスタークロウズ、エンシェントヴァイス、アムヴァリット)で登場した国、人物も登場します。もし既にお持ちのタイトルがあれば感情移入できること間違いなし。もし「ヴァジアルサーガ」がスタジオギウ製タイトルではじめての方は、後日でも他の「ヴァ」シリーズ無料フリーウェア版をダウンロードして楽しんでいただけると、相互で感情移入しやすくなると思います。特にアヴァリスは初期版が無料で手に入るバージョンがあるので、ぜひプレイしてみてください。アヴァリス強え~となります。

↑噂のアヴァリスさんです。
(ちなみに”「ヴァ」シリーズ”はWisderが勝手に付けちゃいました。使用させてもらいました!追記:M.Sekiya様から、M.Sekiya様自身か、どなたかが既に命名済と教えていただきましたので、〔使用させてもらいました〕に変更しました。「ヴァ」シリーズを愛する名付け親の方すいませんでしたぁ・・・
^^; 17/11/2006追記)
★ヴァジアルサーガのコンセプトは『戦略』です。
公式より・・・【合戦時の「戦術」よりも、大局的な「戦略」が重要になります。「戦略的失敗を、戦術レベルで挽回する事はできない」を、心得ておきましょう。「戦略ゲーム」の醍醐味は、目先の勝利よりも、最終的な勝利を目指して遊べる事にあります。】
孫子の兵法では「戦わずに勝つ」という言葉があります。戦う(戦術)とすると、戦う前に内政で国力を充実し、自国の孤立を避け、逆に敵の孤立を謀る。無駄な戦いをしないこと。【<補足>日本の戦国武将「武田信玄」が強かったのも、無駄な合戦をしなかった事が大きいと言われています。(その息子は、戦い過ぎて、最終的に滅亡しました)】
(武田信玄といえばヴァジアルサーガとまったく関係ない話ですが…Wisderの先祖は武田信玄から勝頼にまで仕えた某武将なのですが、織田信長との戦いに負けて武蔵の国に落ち延び、姓を変え武士を捨て今日に至るという話を代々伝えられています。なので戦国ゲームではついつい総じて難易度の低い武田家を選択してしまうのでゲームが上達しません・・・^^;)
そして、戦いが避けられない場合は、大多数の兵力を投入し、圧倒的な兵力差で勝利する。戦う(戦術)までに勝負は決まっているという状況を作ることができてこそ、理想の戦略といえるでしょう。少数で多数の敵を破る戦いはいわばギャンブル。優れた戦略家とはこつこつと準備を行い運に頼らない勝利を目指す地味な存在であるべきなのです。
合戦や城戦による『戦術』は敵国を奪うための戦略の選択肢のひとつに過ぎず、戦略をおろそかにしていては勝てるものも勝てません。
また、大局によっては、一時的に自国を明け渡すことも必要になるかも知れません。敵に領土を明け渡すことで、補給線の分断がしやすくなる。(銀河英雄伝説のアムリッツア会戦の戦略はこの考えがモデルでしょうか。)たとえば、敵が大多数で攻め込んでくることが予想されるとします。ここで戦っても損害が増えるだけだと思えば、その国は撤兵し、その代わりに攻め込まれた国と敵国との間の国を攻めればいいのです。そうすれば戦力は孤立分散。各個撃破するもよし、兵糧攻めにするもよし、敵に負けることは必ずしも負けではないことを覚えておいてください。最終的に世界制覇すればいいのです。
ヴァジアルサーガでは、自分の国が弱小でとても統一は難しいと判断したら強国の従属国となり、主国を世界統一に導いても勝利となります。(一国も攻めずに最初から最後までこの方法を使って平和的クリアも可能です。)
ヴァジアルサーガでは戦略を邪魔する、強制イベントなどのゲームを強制的に中断するものはありません。これによってせっかく緻密に組み立ててきた戦略のバランスが崩れてしまうということはありません。
★何回でも楽しめるテンポの良さ!
ヴァジアルサーガでプレイできる国は全39カ国ありますので最低39回楽しめます。また国ごとでプレイ回数と制覇回数がカウントされ、遺伝子情報が引き継がれます。さらに難易度はEASY,NORMAL,HARDの3種。とすると最低39×3回楽しめます。要はかめばかむほど味が出るってやつです。最終的にHARDでの制覇を目指してみましょう。
元々このゲームを本当に楽しめる難易度はHARDであらかじめ作られています。いきなりHARDは難しいので、EASY,NORMALで慣れてきたらHARDでスリルある国取り戦略を楽しんでください。(15/11/2006追記)
まずお試しでフリーウェア版を実際プレイしていただければ分かっていただけると思いますが、ゲームとしてとてもテンポが良いです。サクサク進みます(特に戦闘は気持ち良いほどサクサクです。)。作者のM.Sekiyaさんにその点をお伝えしたところ、ゲームのテンポについてはかなり気をつけて調整されたとのことです。それが何度やっても苦にならない(暇があればやってしまう)魅力の1つかなと思います。
特筆すべきは、ゲーム中盤から盛り上がってくること。このタイプの主要なストラテジー(戦略)ゲームにありがちなのですが、中盤以降自己の勢力だけが強大になってしまうと、点在するコンピュータ担当国を、クリアのための作業で潰していくという状況になることが普通です(同種のゲームについてやったことのある方は経験あるかもしれませんが、中盤までやって確実な勝利が見えたから最後までやる気が失せたということあると思います。)。ヴァジアルサーガは違います。ゲームを進めていくと次第に十数カ国に再編されていき、終盤にはさらに絞られた数カ国で覇権を争う状況になっていることが多いです。最後の最後まで気が抜けません。コンピュータの思考ルーチンよくできていると思います。
言葉ではなかなか説明しづらいので下の3コマ画像で流れをお確かめください。
↑ゲーム開始前(全39カ国健在です)

↑中盤戦(6カ国にまで淘汰されています)

↑終盤戦(ほぼ2国間の争いになっています。)
1プレイに要する時間は、あまり数値を気にせずプレイしても約4時間から8時間くらいです。1プレイ1日あればエンディングまでいけると思います。数日間じっくり1つのゲームに取り組めるほどのまとまった休日がない方に、1日で読みきり的戦略シミュレーションゲーム、ぴったりじゃないでしょうか。脳トレのようにプレイヤーの歩んだ結果や得点も最後に出ますしね。
★削ぎ落としたパラメータ数がさらにテンポを良くしている!
ヴァジアルサーガは大作ストラテジー系では当たり前の、緻密なパラメータの数を、必要最小限まで削ぎ落としています。
これによりプレイヤーのルールの理解が早くなる、ゲームのテンポが良くなる、コンピュータが簡潔に思考できるのでルーチンが強くなる(これはWisderの憶測です。)等のメリットがあると思います。
例えば、ストラテジーファンにとっては、現時点での富を表すパラメータとして、金と兵糧(物資、資材)がセットで登場することが当たり前の意識としてありますよね。ヴァジアルサーガ、バッサリ兵糧のパラメータ切り捨ててます。Wisder…最初に探してしまいました「兵糧」のパラメータ…orz
ヴァジアルサーガでは「金」のみです。兵糧は一般的に戦闘と施しで重要です。このパラメータの無いヴァジアルサーガでは畑を耕す「開墾」命令はあります。開墾で得た収穫率から税収としてイベントフェイズで「金」に自動変換されるというわけです。
戦闘は長期戦でなくては兵糧のパラメータはいらないですし、ヴァジアルサーガでは戦闘の持久力として士気が重要です。施しも「愚民教育」の内政コマンドがあるのであえて「兵糧」を無くしたことは、実際やってみたWisderから言わせてもらうとヴァジアルサーガにおいてはこの選択は大正解だったと思います。
武将についても、「統率」「戦術」「内政」「攻城」「才能」の5つのパラメータで個性を付けています。
またパラメータは原則死亡するまで変化しません。
「統率」…これが低いとツライです。情報収集と、最大保有兵力に関係しているからです。
「戦術」「攻城」・・・戦闘キャラは統率とこの2点の数値が欲しいところです。
「内政」・・・とにかく開墾以外でもいろいろなコマンドで影響してきます。なかなかこのパラメータが高い武将は少ないので数値が高い武将は重宝します。
「才能」・・・持たないものもいるのですが、武将1人について1つの才能を持っていることが普通です。内政で有利になったり、戦闘時に効果を発揮したりと才能の数はかなりのものになります。才能は「才能抽出」で武将から取り上げることが出来ます。希少価値のある才能もありますので、そういったものは死亡する前に子孫に伝授させるか、才能抽出してしまいましょう・あなたは全ての才能を集めることができるでしょうか?

↑情報収集には画面上の統率と戦術の値が重要です。 あと神王は不老不死(∞)です。ということは、ゲーム中淘汰されていく中、神王は世界から退場しませんので・・・・ということは・・・・?(このブログ内の画像にしっかり載っちゃってますが)
★丁寧なゲーム中の案内人とマニュアル
スタジオギウのゲームはダウンロード販売が主のため、紙媒体でのマニュアルがありません。そのため、マニュアルを読まなくてもゲームシステム、ルールを理解できるようにさまざまな工夫をしてみえます。この「ヴァジアルサーガ」も例外ではありません。
マニュアルを読まない人がいきなりゲームをスタートしても全然大丈夫です。
初めての方はEASYで始めて開発支援金「3000」を受け取りましょう。
まず第1にゲームを始めて担当国を決めるとリツキ、月無有無(ムーンムーム)という2人の案内人を選択することになります(案内人不要の選択も可)。リツキが清楚、月無有無がサバサバという感じでゲームを進めていくにあたっての流れをその場その場で音声付説明してくれます。最初のイベントフェイズでは、「最初の税率は最高でいいですよ」というアドバイスがあるので、最初の税率設定で迷うことはありません。最大の70%を選択するという感じです。
第2にカーソルヘルプの充実という点があげられます。ゲーム中気になった用語やステータスがあれば、マウスカーソルを気になる部分に持っていくと画面にこれはこういう効果があるよだとか簡単に確認できるようになっています。
↑クリックすると拡大できます。ここでは画面右下のカーソルについてのヘルプが
左下のボックスに表示されています。
第3に「F1」キーを使用したヘルプ。ここにはまず、画面のこれはどういうものかという説明の画面があり、さらに詳しい攻略方法や操作キー等の説明がされています。戦略解説などとても詳しい説明が、ゲームをしながら確認することができます。

↑とても丁寧なオンラインヘルプ
ゲームの操作方法に一通りなれてきたら第3のF1ヘルプ中の「戦略解説」を読み返して、ゲームにはまっていっていただければなと思います。

↑クリックすると戦略解説の一例が読めます。
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★ゲームを始めて最初にすることは…

↑この世界をこんな状態にしてくれた元凶(それでこのゲームができるよ。ありがとう)です。顔グラフィックの右側にある難易度、赤玉1個は易しいです。
最初にすべきことは、担当する神王を決定することです。目安としては、難易度の赤玉が少ないほど低いです。最初は難易度1の神王を選択するようにアドバイスがありますので、アドバイスに従うのがいいと思います。わからない言葉があればカーソルヘルプを利用してください。最初はなるべく接する国が少なく、武将の数がいる国を選んでいきましょう。
Wisderは難易度表示は2ですが「京核」という極東の女性神王「アイヒミ」が比較的扱いやすいかなと思います。内政で【断食 … 内政指示に「断食祈祷」が追加される(この部将のいる国は、必ず+100%の豊作になるが、部隊は行軍不能になる)】の能力を持つ武将がいるのでお金に困りにくいです。また、配下武将数が多く、内政と戦術の能力を持つ武将のバランスが取れていますので。隣接国の状態もそれほど緊迫していないのでいきなり困窮する状況に陥ることは少ないと思います。
国を決めると続いてはプレイヤーが担当する神王について名前の決定、神王のパラメータに16ポイントを任意で好きなパラメータに加算することができます。上級者はあえてパラメータ加算しないのも有りです。
そこまで決定したら後は2人のうち案内人を1人選択します。案内人は秘書のような感じなのでゲーム内容に有利不利は生じませんのでお好みで選んでもらえばと思います。

↑リツキと月無有無どちらがお好み?? (左下の方、これでも神王様の一人です)
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それでは1年の流れを簡単に説明していきます。
●イベントフェイズ
ゲームを始めて最初に始まるフェイズはイベントフェイズです。

↑愚民教育が確実に出来ていれば70%搾取でもOK!
ここで税率を決定するのですが、高い税率は金の収入を増加させる一方で愚民(設定上、民のことを愚民と呼びます。)の忠誠値である洗脳率を下げるので注意しましょう。案内人さんによると最初のターンは税率最大で構わないとのことです。あとは浪人が士官希望してくることがあるので雇うかどうか選択しますが雇って差し支えないです。最大で19人配下とすることができるので、最初のうちは武将が多いほど内政に仕えますので富国のためにどんどん雇ってOKです。また寿命で死亡する者が出ることがあります。
税率を下げるタイミングは、年数が進んで支配国が広がり、愚民教育(民忠誠回復)が追いつかなくなってきたときに、随時税率を調整していけばと思います。また、配下武将も空きが無くなると有力な才能を持つ武将が仕官してこなくなり、子孫も配下にできなくなりますので、17人程度になってきたら、継続雇用候補、解雇候補を選別しておきましょう。

↑黄色の部分は今年豊作だったみたいです。
●『内政フェイズ』
ヴァジアルサーガでWisderは内政フェイズが再重要と考えています。
『人は石垣・・・』という言葉があるように、ヴァジアルサーガでは武将の数や能力が非常に重要となります。ヴァジアルサーガでは一年に1人1つの内政命令しかできません。しかも内政コマンドは命令を継続させると作業の効率があがりますので、できるだけ固定した仕事をさせるのが望ましいです(畑違いの部署に人事異動すると仕事の内容が変わるのでまた1から覚えなおしということです。)。このため武将の数が多ければその分命令の幅が広がるので武将は大切に扱いましょう。

↑内政は武将一人についてこの画面で行います。上段が軍備、下段が内政です。
「愚民教育」…イベントフェイズの税率設定で低下した愚民洗脳率を、内政の「愚民教育」コマンドによって回復することができます。内政値が多いほど回復値が高いです。愚民洗脳率は、戦闘時の士気にも直接影響してきます。非常に重要なパラメーターです。
「領地開墾」…収穫値を上げて、長期的な収入の増を目指します。
「城壁強化」…篭城に備えて特に前線となりうる国は城壁強化をしておきます。しっかり城壁を強化しておけば敵が自軍より強大な戦力で侵攻してきても撃退できます。その国の城壁値が「30以上」あると一応安心(堅固)だと思います。
「情報収集」…他の戦略シミュレーションゲームの決まりごとを知っている方ほど、敵の情報を見ることができる程度と思ってしまいがちで、あんまり重要じゃないように見えますが、ゲームを進めていくとかなり重要度が分かってくると思います。このコマンドは情報力を高めます。たいていの非リアルタイムのストラテジーゲームの手番はランダムで回ってくることが一般的です。ヴァジアルサーガでは、情報力はフェイズの順番を決定する要素になっています。情報収集を怠り、(順番が遅れたために)敵に先制され敵を利する結果となること。情報を制するものが戦を制すというセオリーをうまくゲームの中で表現していると思います。Wisderはこの情報値のあり方はアイデアものだと思います。
「出兵費減」…このゲームでは攻撃側になった際には出兵費がかかります。防衛や援軍の際にはお金はかかりません。やっておくといいコマンドかも知れませんが必ずやらないといけないものでもないかなと思います。(出兵費の捻出は開墾で長期的な定期収入を上げることでほとんど問題にならないことだからです。とりあえず赤字戦略という戦略もありますし)

↑これがその赤字戦略。合戦で戦費国債(?)を発行したのかどうかは定かではない…
金の所が-870となっているのが分かります。ちなみにこの子孫繁栄フェイズは行動不可。
「陣形研究」…ヴァジアルサーガの野戦時はお互い陣形を決めて戦います。この陣形に修正がかかる陣形値を上昇させるコマンドです。実施を推奨します。
「装備研究」…他のゲームなどでは訓練とかいろいろ呼び名はありますが、兵士個々の能力を上昇させるコマンドです。実施を推奨します。
「???」…その他の特殊指示を行える才能を保持している武将が使えるコマンドです。必ず豊作になったり、他の内政より2倍の効果であったりと使うと便利な能力が多いです。
兵の確保も内政フェイズで行います。兵の確保には金が必要です。金の確保には開墾が必要です。開墾は内政能力のある武将に命令する必要があります。内政無くして富国強兵は有り得ません。
実際に兵を雇うときには兵種割合を設定することができますが、通常は兵の合計数だけの変更で問題ないと思います。武将1人の最大兵力は武将の統率力×100人が最大編成兵力です。統率と戦術の能力の高い武将は必ず活躍します。また1人だけに兵力を集中させないようにしましょう。(他の武将と均衡がとれていないと合戦時の陣形で不利になります。)
また武将が増えてきたときに全員を最大補充したいけどなるべくボタンを押す回数を減らしたいという方にWisderなりの便利な方法も記載しておきます。便利な兵力補充の方法は部隊編成内政指示画面でマウスホイールを上下すれば武将が切り替わるので、最大というところでクリック、ホイール動かしてクリックで、最後にOKをクリックすれば全軍最大補充が早くできると思います。(さらに簡単になるように今後のバージョンアップで対応を予定していただけるそうです。)追記:Ctrl+Mで自動補充できるように追加されました!

↑内政フェイズの後は、結果報告が行われて外交フェイズへ移行します。
●外交フェイズ
↑外交フェイズの最初に他国との貿易の税収報告があります。
民に還元すれば内政以外に洗脳率を上昇できる手段となります。
ここでは他国との交渉が行えるフェイズです。最初に交易結果の報告がありますが、このフェイズでの一番の目的は、敵対国を減らし友好国を増やすことにあります。二正面以上の敵国と接することは兵力を分散しなければいけないこととなり、戦略の基本に反します。
短期的には隣接国との関係も大切ですが、長期的に勢力が伸びそうな国があれば、他国と包囲網を作り最初に叩いておくか、友好関係を保つかは、ライバルに先を越される前になるべく早期に判断しないといけません。ある国に攻め込もうとして強大な国が背後に存在する場合には、援軍が送られる可能性があります。背後の大国と逆に手を結び、不戦とさせる戦略も重要です。

↑クリックで拡大します。同盟を結んだときの画像です。
また周りを強国に囲まれ、このままでは滅亡の危険があればあえて従属戦略をとることも必要です。【従属戦略(強国へ降伏する)もし、戦力が整わないうちに強国に囲まれてしまった場合は、その強国の1つに従属(降伏)してみてください。上手く利用すれば、自国を護れるだけでなく、強国同士の同盟を破棄させ、戦わす事もできます。 その間に戦力(兵力&城壁&装備&陣形)を充実させ、支配国が遠征している隙に離反しましょう。】逆にこちらが支配している従属国に突然裏切られることもあります。Wisder的にはスリルがあって好きです。ヴァジアルサーガで面白いのは世界制覇という戦略目標のためには一時的に相手に下る戦略が用意されていることです。もし戦力が整えば離反し、支配国があまりに強大であれば第2目標の従属クリアを目指せばいいのです。
ちなみに、他国との関係は同盟>良好>普通>険悪>最悪の段階がありますが、同盟国だからって最後までお友達じゃないかもしれませんよ。このゲームの最終目標は自国と従属国で世界制覇することなのですから…
●行軍フェイズ
このフェイズでは情報力の低い国から行動していくことになります。順番の早い国から自軍の動きを未行動の他国に知られることになるため、情報力の高い国は、余裕を持って決定できます。たとえば、攻めたい国の情報力に勝っている場合は、敵軍が国を離れたターンに侵攻すればいいですし、順番が遅ければ遅いほど戦力を集中運用できることになります(相手の行動が分からないことによる、防衛のための予防的な予備兵力を駐屯させておく必要が無いため。)。自領内で他国に分断されていない限りは、同フェイズ内で、隣国でなくても、(極論を言えば国境の西岸国から東岸国まで1フェイズ移動OK)どの国にでも行軍可能です。あと”A”を押しながら旗をクリックすれば直前の移動命令した国に行軍命令が下せますので、複数部隊を同じ国へ行軍させる場合は非常に便利ですよ。ぜひお試しください。(2007/3/25追記)
内政での情報収集をこつこつしているかどうかが、この行軍フェイズの成否の分かれ目です。
↑情報力が高いと他国の矢印が丸見えです。
ちなみに自国は青、同盟国は緑です。
●戦術は部下におまかせください!合戦フェイズ

↑プレイヤー以外の戦闘はメイン画面上で粛々とスピーディーに行われます。↑プレイヤー以外の戦闘(その2)
合戦では戦術レベルでプレイヤーが介入することはできません。ゲーム全体を通してプレイヤーが行うのは戦略です。誰を何人戦場に投入し、主力、別動隊、先鋒、殿(しんがり)を決め、陣形を決めるまではプレイヤーの仕事です。それに基づいた戦術レベルの解決は武将にお任せして結果を待つのみです。ここからは攻撃継続と退却、一騎打の許可・不許可の指示のみが可能です。
兵力とともに重要なのが「士気」です。領地を急拡大している勢力は国内の愚民洗脳率が低下していることが多いため、それに連動して士気が低くなっている傾向にあります。
前述にもあるように、敵より有利な質量の軍事力を戦略で揃えた上で確実に勝てると思う兵力を投入して合戦に臨めば合戦で負けることはないでしょう。そして、攻防どちらも外交フェイズで援軍要請していると援軍の可能性が、防衛側は近接国に駐留している軍がいると自動で援軍が駆けつけることを知っておきましょう。攻めたら敵の援軍がわらわら出てきて負けてしまったでは、戦術ではなく戦略的失敗と見るべきです。戦力の逐次投入は避けましょう。ここは勝負だと思う戦いを始めるときには、最初から投入可能な全兵力をもってしてください。1回や2回、運が敵に味方しても内政戦略で取り揃えた兵力の物量に勝るものはありません。(現実でも、少数が多数の兵を打ち負かした戦いはレアケースです。)
「兵力」と「士気」、どちらかが0になると敗北します。どちらも欠けてはいけない大切な要素です。野戦の場合、武将が戦場に到達すると、まずは総大将を決めます。神王がいる場合は総大将は神王になります。

↑戦場に到着した両軍。今回は兵力の差がありすぎたようです。
次に陣形を決めます。陣形は陣構えがあります。陣構え1ヵ所につき1人の武将の配置が必要です。強い陣構えはその分武将の数が必要になります。「総大将+陣構えの武将の数」が主力として決定されます。この主力部隊のうち1人でも敗走すると陣形が崩れますので、配置前は熟考してください。内政で陣形を研究していると攻防値に修正値がつきます。内政でやってきたことの結果が現れます。

↑陣形はここで選択。???では別の陣形もありますよ。
主力がぶつかる前に先鋒戦が行われます。先鋒戦の結果で最初の士気値に影響が出ます。先鋒を担う武将も重要です。
最後に別働隊を設定します。別働隊の才能を有している武将をこちらに配備するといいと思います。別働隊は最初の数ターンは戦闘に参加できません。ここまでがプレイヤーの役目。右クリックを押して、部下に開戦命令を出してください。

↑プレイヤーが介入できるのは基本的にはここまで。戦闘は武将たちが勝手に戦っていきます。どちらかの士気が0になった時点で勝負は決します。まれに敵の武将と一騎打ちをすることがありますプレイヤー側の武将が敵将を見つけた場合は単騎決戦するかの選択権が与えられます。野戦で負けた防衛側は篭城することも可能です。

↑さあ戦いだ!(画面は先鋒戦)↑別働隊が到着!敵を挟み撃ちにしろ!
敵の士気が下がり、味方の士気は上がります。
攻城戦について
攻城戦(篭城戦)の場合、内政時に城の防御をしっかりしていたかで防衛側の生死は決まります。攻め手側は必ず攻城能力の高い武将を合戦時に用意しておきましょう。【<平均攻城力について>・攻撃側の部将の「攻城」の平均値です。但し、兵力0の部将の攻城値は反映されません。(攻城能力の低い部将がいると、平均値が下がり、城攻めが困難になります)】
攻城戦は攻撃側が攻撃しかけます。操作上は攻城開始のボタンを押すだけのシンプル構成です。ボタンを押すと1ターン経過し、城壁値の低下と、攻撃側の士気が低下します。攻撃側の士気が0になると攻城失敗です。
特殊能力を持たない場合、城壁値は30以上あると攻城に失敗する可能性が大きいので、攻守側ともに気をつけましょう。特に野戦後に攻城戦に持ち込むと士気が低下している攻め手側は攻城指定ターンが来る前に士気が0になって撤退ということも多く、プレイヤーが防衛側のときは大いに仕える戦略ですが、敵にやられた場合は苦しくなりますので攻め手の場合は篭城されたときのことまで考えて合戦に挑みましょう。

↑あと少しで落ちる!士気も万全!
戦闘フェイズはとにかくテンポがいいので、あっという間に白黒がつくので気持ち良いですよ。
●子孫繁栄フェイズ

↑1年の最後を締めくくる子孫繁栄の儀。隠し要素盛りだくさんらしい!?「子孫繁栄の儀」…このゲームでは、武将は同じ国内に存在する男女の武将を掛け合わせて(こういう表現でいいのかな?)子供を作ります。子供は13歳になると武将として登録できます。父方母方の能力を引き継ぐことができるので、高齢の武将が持っている能力を子孫に引き継ぎたいときは早めに行動を起こしてください(引継ぎには数%の確立でしか引き継がない能力もありますから。)。ただし神王レベルのキャラクターは子孫繁栄、遺伝子抽出は不可です。それと成人するまでの間名前は付けなくてもNO1NO2と仮名がつきます。(できれば幼名を付けてあげてください。)
↑こうやって男女それぞれ選びまして、

↑子孫繁栄の儀を執り行います

「武将昇格の儀」…13歳以上の子孫を武将にすることができます。「成長促進」の項に関連注意事項があります。
「成長促進」以下は3年後からできます。
「成長促進」…生まれた子孫を13歳まで待つことなく、成長促進を使い1年で数歳年をとらせることも可能です。
<ここで注意!>
1人の神王には19人の武将を配下にすることができます。それ以上になる場合は誰か武将を解雇しなくてはいけません。早く成長しすぎたばかりに解雇すべき武将が存在しない場合は16歳になると子孫は出奔してしまいます。成長を早めるには、現在の配下の武将の能力や年齢を加味した上で判断しましょう。
出奔すると、敵国の武将に配属される可能性もあります。敵と戦っているときに出奔した子と対峙したときには敵ながら感慨深いものがあります。

「遺伝子抽出」…配下の武将の才能を抽出して、遺伝子リストに保存します。高齢で引退間近の武将から才能遺伝子だけ抽出してから解雇して、新しい武将を入れるといいかも。
「遺伝子融合」…遺伝子リストに保存されている才能を、子孫(武将になっていない子)に引き継ぐことができます。相性がいいと進化するとのことです。
追記:読んでいただいた方の中から、遺伝子抽出と、遺伝子融合についてもっと詳しく説明希望との声をいただきました。これについては、いろいろ秘密がありまして、ここでは詳しくお話できないので、公式サイトに行かれると秘密の一端が分かります。なのでこの2点はぎりぎりの範囲で説明させていただいてます。(24/Nov/2006追記)
一年はこの6つのフェイズで完了です。引き続き次の年のイベントフェイズに戻ります。
★改名は自由自在です。
自国神王の名前はゲーム開始時に自由に変更することができます。また配下の部将名はゲーム中何度でも改名可能です。改名する部将を、Ctrl+左クリックで変更できます。Wisderは子孫繁栄フェイズで成人した武将に対して改名を使用することが多いです。
↑憂須蛇(Wisder)15歳にて天帝アイヒミの武将としてデビューするも、
翌年合戦にて単騎決戦挑まれて戦死してしまいましたorz
★クリアできたことを自慢できるゲーム
ヴァジアルサーガではゲームをクリアしたら、3つの特典があります。
1つ目はクリアしたときの才能を抽出して、再プレイのときに利用できること。

↑これが引き継いだ才能遺伝子。上段の才能遺伝子識別率100%を目指しましょう。
2つ目はクリア回数、制覇回数が記録されること。

↑2回目のプレイ時の神王選択画面天帝アイヒミについては顔グラフィックの右のプレイ回数、制覇回数が「1」になりました。
3つ目はクリアしたときの情報が数字で見れるということ。
クリア年数や時間などはもちろんのこと、あなたの歩んだ年表や、詳細すぎるデータ(なんと再ロードやり直し回数まで!これは0回を目指さねば・・・!)で全6種類あるランクも認定されます。
3つ目の記録はクリア後にhtml形式出力されますので、今後大会とか、神王自慢で盛り上がりそうですね。(エンディングまでたどりついたものの再チャレンジで再びスタートボタンをクリックしてしまうWisderがいます。)
↑Wisder製品版初クリアの結果です。
3回も禁断のセーブロードしてクリアしてるのばれてます^^;;。
Wisderはルールを理解していく過程を除けば、セーブロードはなるべくしない背水プレイを目指してほしいと思います。(将棋でも待ったばかりでは強くなれませんからね。セーブロードのやり直しプレイばかりやってると、最後に後悔しますよ。これ本当に。)
このゲーム、難易度別の攻略が目的となりますが、最後は自分の記録との戦いとなります。ということは永遠に楽しめるってことですね♪(15/11/2006追記)
★面白い秘密をプレイリポートでさらに掘り下げてみました!
というわけで私がほぼ初プレイに近い状態で、実際にプレイした内容を記事にしてみました。
ゲームの感じをつかんでいただけると思います。
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★一度試してみたいと思ったら?
スタジオギウの公式サイトへ行ってまずは無料のフリーウェア版を試してみましょう。ゲームのルール、流れ、面白さがつかめると思います。かなりのところまで体験できます。
そこで気にいったら、自分に合っているなと思えば製品版を購入して遊びつくしてみてください。
WisderはSLGは好きだけどあまり得意ではありません。そこでもっと突っ込んだ戦略検証やテクニック・戦略などは、公式サイト内の戦略研究室やサイト内の掲示板で作者のM.Sekiyaさんを交えて私よりずっと優れたプレイヤーの皆さんが研究・議論されていますのでぜひご利用ください。
下記3サイトから体験版ゲームをダウンロードできます!
←スタジオギウ内公式サイトです。
↓すぐに製品版が欲しくなった方はベクタープロレジですぐに購入してプレイできます!


VAZIAL SAGA(ヴァジアルサーガ)~愚民化戦略~
2010年8月6日に新作VAZIAL SAGA Deluxe が発売!
オリジナル版経験者も初めての人も!
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今回、ヴァジアルサーガの紹介にあたり、M.Sekiya様に快く画像の転載を許可いただきました。
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P.S.今回英雄妖精ウィスダー(Wisder)としてスタッフの中に入れていただきました。
Word by Wisder [Vazial Saga 24/Nov/2006]Ver1.05
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